「死を肯定する医者×生に賭ける医者」のお話です。現在はがんは治療できる病気といわれていますが、再発されている例も多く、多くの方の病気が完治されることを願わずにはいられません。
スポンサーリンク
『最後の医者は桜を見上げて君を思う』登場人物
いきなり、癌の余命の宣告からこの物語は始まります。余命は半年前後。抗がん剤治療を行えば余命は数か月は伸ばせると言います。
死神とあだ名される医師の、桐子 修司(きりこ しゅうじ)は、
患者とその家族に冷めた口調で伝えます。
登場人物
桐子 修司(きりこ しゅうじ) 死を肯定する医者です。
武蔵野七十字病院の皮膚科に勤務しています。
患者は死を選ぶ権利があるという信念を持っています。
付いたあだ名が「死神」です。医師としてはとても相応しくないネーミングですが、人を死に追いやる医者と呼ばれています。ですが、一部の末期がんの患者からは名医と呼ばれています。
福原 雅和(ふくはら まさかず) 生に賭ける医者です。
武蔵野七十字病院の副医院長です。
そしてとても優秀な外科医でもあります。
患者の命を救うことに執念を燃やしています。
ガン末期の家族を抱える人にとっては心のよりどころとなる医者なのではないでしょうか。
患者にとってはあまり人の想いに寄り添ってはくれない印象のある感じです。
「死を肯定する医者×生に賭ける医者」だけではなく、その中間に大事なものがあるのではないかというのが感想です。
実際に悩んで悩んで、よく考えた上での決定なら尊重されるものではないかと思っています。
スポンサーリンク
『最後の医者は桜を見上げて君を想う』感想
もうじき妻が出産を迎える会社員は、会社のプロジェクトである大事なプレゼンを前に、「白血病」と診断されます。不安や残された家族の苦しみは壮絶です。
主人公達の後輩に当たる、大学の医学部に合格した女の子も「萎縮性側索硬化症」になり医師の夢を断念して退学します。教務課から電話が掛かってきて、国からの補助金を無駄にできないからと、遠回しに退学をすすめられます。
友達は医学生ばかりで、彼女は友達に「自分のことは忘れて欲しい」と伝えます。
桜を見上げたくなる気持ちになるお話です。
現在、母が子宮体癌の手術を受け、ステージは進んでいる方で、放射線治療入院を1度したところです。
読んでみて良かったと思っています。
『最後の医者は桜を見上げて君を想う』のまとめ
がんにかかると、治療の不安、手術の決断、分からないことばかりで混乱することばかりのようです。
ですが、自分一人で抱え込まないで、
再発がんの体験者の話を聞くことや体験談を読むことも何かのヒントになるのではないでしょうか。がん専門の医師たちや専門家の力をかりて、みんなで検討を重ねていけたらと願っています。
気持ちは複雑で一筋縄ではいかないものと認識しているだけでも答えは変わってくるかもしれません。