この本はドラマになったのですね!2016年、2017年新春ドラマスペシャルの「富士ファミリー」動画でチェックをしたら面白いドラマでした。
原作本も負けてはいません。
【感想】木皿泉の『さざなみのよる』
妙齢よりも少しだけ年を取っている主人公です。正義感が強くて、不器用な生き方しかできないナスミは、美人3姉妹のうちの次女です。末期がんで入院しているところから始まります。
このタイトルのさざ波のような、穏やかで温かい小説です。
ナスミは死んでしまってから幽霊となってみんなを見守り続けます。それがナスミを知っている人が生き続けるまで見守っています。
そして、怪奇現象で伝えたりします……。
恐ろしいなんて思わないで下さいね。人って本当に大事な人ならば抜けた歯だって大事にしてしまう程なのです。だからナスミを感じるだけで嬉しく思う家族や友達がいます。幸せな人生を送ったのですね。
ナスミを中心に描かれたちょっとホラーな泣けるストーリーです。
ドラマの「富士ファミリー」のキャスト紹介
2016年、2017年新春ドラマスペシャルの「富士ファミリー」は、NHK朝の連続ドラマの「あまちゃん」のスタッフ&演出家さんが制作されています。だから、片桐はいりさん、 薬師丸ひろ子さん、小泉今日子さん・・・他にもいるのかな?素敵な女優さん達が共演されいます。
富士ファミリーとは?
富士山のふもとにある、コンビニとは名ばかりの時代遅れの店「富士ファミリー」。
そこには、近所でも評判の美人三姉妹が。しっかり者の長女・鷹子、奔放な次女・ナスミ、要領がいい三女・月美。
そして彼女らをとりまく、かなり変わった大家族が騒動を巻き起こし・・・
2016年お正月に大好評を博したあのドラマ。おなじみの面々が、新たな顔ぶれをまじえて、お茶の間に帰ってきます!メンバーが増えて新しいスタートを切った「富士ファミリー」。結婚、仕事、子育て。
それぞれの人生には微妙な波風が立っていて。そして迎えたあわただしい年末に、鷹子の身に一大事が!
人気脚本家・木皿泉が手がける、奇跡の物語、再び。
このお正月も笑って泣いていただきます!
笑子バアさん:片桐はいり
盆暮れ正月には、笑子バアさんの手作りおはぎが大評判で家族総出で作ります。コンビニ「富士ファミリー」の店主でもあります。自称76歳?
小国鷹子(おぐに たかこ):薬師丸ひろ子
小国家のしっかり者の長女です。百貨店の家具売場に勤務しています。父方の叔母である笑子バアさんと同居しています。
小国ナスミ(おぐに なすみ):小泉今日子
癌で他界しました。ですが幽霊となってみんなを見守っています。自由奔放の次女です。
栗林月美(くりばやし つきみ):ミムラ
小国家の三女です。夫や姑にちょっと不満を抱えたりしています。時々実家に顔をだします。
日出夫(ひでお):吉岡秀隆
ナスミの夫。何故だかナスミが死んでしまってからも、富士ファミリーに残っている不思議な存在です。笑子バアさんと同居をしています。
ドラマの動画はこちらのブログから観られます。
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小説のナスミの名言集
ナスミさんの言葉はキラキラしていて、力強く心に残ります。だから、愛子さんは、娘に光という名前を付けたのだと思います。
「お姉ちゃん、死ぬときは、負けも勝ちも、もうどうでもよくなるんだよ。知っていた?」
「それは、おんぼざらだるまきりくそわか、だよ。それ唱えてみな、楽になるから」
「よいことも悪いことも受けとめて最善をつくすッ!」
「お金にかえられないものを失ったんなら、お金にかえられないもので返すしかない」
「もどりたいと思った瞬間、人はもどれるんだよ」
「今はね、私がもどれる場所でありたいの。誰かが、私にもどりたいって思ってくれるような、そんな人になりたいの」
「私は私でよかったんだね。最後の最後に、そんなふうに思わせてくれて、ありがとう」
「だからぁ死ぬのも生きるのも、いうほどたいしたことないんだって」
「やどったから、しゅくふくしてくれてるんだよ」
『さざなみのよる』木皿 泉 著 ナスミの言葉より
木皿 泉さんの言葉の使い方がとても素敵だなぁ~と思います。
【感想】木皿泉の『さざなみのよる』のまとめ
ナスミは自由奔放です。好き勝手なことをしているようでも、そうではありません。自分の実家が嫌で飛び出したのだけど、一番好きなのは自分の実家なんです。ナスミのお母さん、ナスミのことを心配しなくても大丈夫なんじゃん!って言いたいです。
ここにお萩のレシピが掲載されていました。
ドラマのHPには「富士ファミリー」のレシピが掲載されていました。笑子バアさん(片桐はいり)特製のおはぎは近所中の評判の味です。ドラマの料理監修を務めた料理研究家・瀬戸口しおりさんのレシピだそうです。
作ってみるぞー!