堂場瞬一さんの警察物は一気に読めます。日本を縦断しそうなシリーズです。今回の物語では、日本の各地から選ばれた警官たちが一つのチームを組んである事件に取り組みます。そこでは、ただの寄せ集めのチームだったのに、徐々に見えない絆が深まっていきます。訳ありなメンバーたちがどのようにまとまっていくのか？最初からけんか腰のチームの始まりです。

『検証捜査 』　堂場　瞬一 　著

神谷警部補が主人公の物語です。彼は、警視庁捜査一課の敏腕刑事だったのですが・・・どうも気が短いようです。現在、伊豆大島署に左遷中の身の上です。

そんな神谷警部補にいきなり、本庁刑事部長から神奈川県警に出頭命令が下ります。

言われた場所に行ってみると、そこには本庁、大阪、福岡などから刑事が招集されていました。

本庁、大阪、福岡などから刑事が招集されチームを編成ってことは本来ならありえないんです。

それは・・・だったから・・・。

『複合捜査』　 堂場　瞬一　著

さいたま市で発生した事件の物語です。最初は主人公の、若林警部は、なんて迷惑な人なんだろう・・・・と。

家族もさぞかし迷惑しているだろうなぁ～なんて思っていましたが、

なんて自分が一辺倒しか、物事をみていなかったのだろうかと、自分が浅はかに思えてしまうほど。最後には心に、温かいものが残ります。

堂場瞬一の人間観察の技が冴えます。

「検証捜査」の桜内省吾が活躍します。主人公の副官の役割を果たし、若林に不満を寄せる後輩と、若林の暴走に胃をキリキリさせています。ですが、若林も一目置く副官です。さすが検証捜査のメンバーですね。

神谷悟郎も活躍します。

検証捜査での理事官と桜内との電話では、

本庁の理事官は「個人的に気になる部署、気になる人はいますよ」

「仮に応援が入るにしても、神谷警部補と保井部長だけは勘弁してください」

「ああ」永井が情けない声をだした。「分かっています。私もそんな危険は犯したくないですね」

って前回の検証捜査でのメンバーをいつも見守る理事官の様子がうかがえます。

『共犯捜査』　 堂場　瞬一　著

県警捜査一課刑事　皆川の話です。『検証捜査』の第三弾です。

皆川は、複雑な連続誘拐に翻弄されながらも、命を張って犯人を追い詰めていく。
若き刑事が暴く驚愕の真相とは！熱き刑事魂を描く書き下ろし警察小説。『検証捜査』兄弟編。

 

まだまだ続いていきそうなシリーズです。

メンバーたちを追いかけ事件が日本を駆け巡ります。

検証捜査のシリーズのこれからが楽しみです

魅力的な登場人物がどんどん変わって行きます。刑事たちの成長と発展が楽しみなです・・・ロマンスもあります。中年刑事でも。