カフェで出てくる、表面がツヤツヤでなめらかなラテアート。
「同じように作っているつもりなのに、泡が荒れる」「ミルクが沈んで模様が出ない」
そんな経験はありませんか?
実は、ラテアートの仕上がりを左右する最大のポイントは
エスプレッソではなく「スチームドミルクの作り方」にあります。
ミルクの泡のきめ・温度・質感が整っていなければ、どんなに注ぎ方を練習しても、思い通りの模様は浮かびません。
この記事では、
元カフェ店員として現場でラテアートを提供してきた経験を持ち、現在もラテアートの研究を続けている筆者が、
ラテアート初心者でも再現できるスチームドミルクの作り方をテーマに、
牛乳選び・スチーミング時の音と感覚・ツヤのある泡を作るコツまで、
失敗しやすいポイントを交えながら丁寧に解説します。
「なぜうまくいかないのか」「どうすれば安定するのか」が分かれば、
スチームドミルクは決して難しい技術ではありません。
ツヤのあるミルクときめ細かな泡を作り、ラテアートが成功する一杯を目指していきましょう。
「なぜうまくいかないのか」「どうすれば安定するのか」が分かれば、
スチームドミルクは決して難しい技術ではありません。
ツヤのあるミルクときめ細かな泡を作り、ラテアートが成功する一杯を目指していきましょう。
🧊 1. 成功のカギは“冷たさ”にあり!準備で8割決まる
「えっ、温めるのに冷やすの?」と驚かれるかもしれませんが、
実はここがスチームドミルクの最大の分かれ道なんです。
🥛 牛乳選びは“脂肪分”がポイント
まずは、使う牛乳から見直してみましょう。
おすすめは、成分無調整で乳脂肪分3.5〜4.0%前後のもの。
脂肪分が低すぎると泡立ちにくく、逆に高すぎると重たくなってしまいます。
「ふわっと軽く、でもコクもある」 そんな理想のミルクを目指すなら、このバランスがちょうどいいんです。
❄️ ピッチャーも“キンキン”に冷やしておこう
牛乳だけでなく、ミルクピッチャーも冷蔵庫で冷やしておくのがベスト。
なぜなら、スチームの工程では「空気を入れる時間」を短く、 「撹拌して泡をなじませる時間」を長く取りたいから。
スタートの温度が低ければ低いほど、
ミルクが熱くなりすぎる前に、丁寧に泡を整える余裕が生まれるんです。
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徹底して冷やす:牛乳とシルバーピッチャーは、直前まで冷蔵庫でキンキンに冷やしておく。
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温度を下げる理由:スタート時の温度を下げることで、空気を入れる作業を短時間で終え、その後の「攪拌(かくはん)」に時間をかけるため。
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仕上がりの向上:長く攪拌することで、滑らかで艶のあるフォームドミルクになる。
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反復練習:同じリズムとタイミングを身につけるため、まずは冷水を使って練習するのがおすすめ。
🔥 2. 実践!シルキーなミルクを作るステップ
それでは、実際にスチーミングしていきましょう。
音や手の感覚を思い浮かべながら、イメージトレーニングしてみてくださいね。
① まずは「空ふかし」で準備万端に
ピッチャーに冷えた牛乳を注いだら、 スチームノズルを入れる前に、一度スチームを空打ち(空ふかし)します。
これは、ノズル内に残った水分を飛ばして、ミルクが水っぽくなるのを防ぐため。
「シュッ」と勢いよく蒸気が出たら、準備OKです。
② 表面ギリギリで“チリチリ音”を聞く(フォーミング)
ノズルの先端を、ミルクの表面ギリギリにセット。
スチームを全開にすると、「チリチリ…」という繊細な音が聞こえてくるはずです。
この音が、ミルクに空気を取り込んでいるサイン。
約7秒ほど続けて、ミルクの体積が1.2倍くらいにふくらんだら、次のステップへ。
※「ボコボコ」「ブクブク」と大きな音がする場合は、ノズルが浅すぎるか、角度が合っていないかも。
音を“聴く”ことも、上達の近道です。
③ ノズルを沈めて“ぐるぐる撹拌”(コンディショニング)
空気を入れ終えたら、ノズルを少し深く沈めて、 ミルク全体をぐるぐると回すように撹拌(コンディショニング)します。
このとき、ミルクの表面にできた大きな泡を、 内部に溶かし込むように混ぜるのがポイント。
目指すのは、表面が鏡のようにツヤツヤと光る“濡れたような質感”です。
④ 温度は“手のひら”で感じ取る
ピッチャーの側面に手を添えて、温度をチェックしましょう。
「ちょっと熱くて、もう触っていられないな」と感じたら、 だいたい60〜65℃。
ここがベストな仕上がり温度です。
※70℃を超えると、ミルクの自然な甘みが飛んでしまうので要注意!
上手なスチームドミルクの作り方おさらい
1.冷えたピッチャーに良く冷えた牛乳を入れます。
2.スチームする前にノズルを一度空ふかします。

ノズル内の水分を飛ばすためです

ミルクが水っぽくなるのを防ぎます
3.ノズルをまっすぐにミルクに入れます。
※表面ギリギリのところです。
4.そこから一気にノズルを全開にします。

チリチリと7秒ほど
時間はチリチリと7秒ほどかけます。
横回転の対流ができてきます。
ミルクの量が1.1~1.3倍になります。

ここからノズルを深く沈めます
5.ある程度嵩が上がったらノズルを下に沈めて回します。
全体をなじませるためにノズルを下げ縦回転の対流で撹拌します。
※ちょっと触れなくなる感じ(60℃ぐらい)までです。
ミルクの温度が約60℃くらいになったらスチーミング終了です。
※音が変わってくることも終了のサインです。
※ミルクの泡立ちを調整するのは、フォーミング時間です。
甘いマイルドなミルクを作るには、70℃以上温度を上げてしまうと失敗してしまいます。
外のヘリにまとわり付くようなミルクが出来たらベストです。
6.たたいて粗い気泡を潰します。
※コンコンと床でピッチャーをたたきます。
7.回してホームドミルクとスチームドミルクを混ぜ合わせてホームドミルクを作ります。
完成です。
☕ 3. 注ぎ方で仕上がりが変わる!ラテアートの第一歩
せっかく完璧なミルクができても、注ぎ方で台無しに…なんてことも。
ここでは、模様が浮かびやすくなる注ぎ方のコツをお伝えします。
① カップを少し傾ける
カップを自分の方へ軽く傾けると、注ぎ口を液面に近づけやすくなり、模様が浮きやすくなります。
② 最初は高めから細く注ぐ
注ぎ始めは、ピッチャーを高めに構えて、細い線で注ぎます。
これは、ミルクをエスプレッソの下に潜り込ませて、土台を整えるため。
③ 液面が上がってきたら、ピッチャーを近づける
カップの半分くらいまで注げたら、ピッチャーをぐっと近づけて模様を出す準備。
このとき、白いミルクがふわっと浮かび上がってくるのが見えるはず!
④ 左右に揺らして模様を描く
ピッチャーを左右に揺らしながら注ぐと、ミルクの模様が表面に広がっていきます。
この動きが、ハートやリーフなどのラテアートの基本になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. スチームドミルクの泡が大きくなってしまう原因は何ですか?
A. ノズルの位置が浅すぎる、または空気を入れる時間が長すぎることが主な原因です。
スチーム開始時はミルク表面ギリギリにノズルを当て、「チリチリ」という小さな音が出る状態を短時間(5〜7秒程度)保つのがポイントです。
大きな「ボコボコ音」が出ている場合は、空気が入りすぎています。
Q2. ミルクが沈んでラテアートが浮かばないのはなぜですか?
A. 泡と液体ミルクがうまくなじんでいない可能性が高いです。
フォーミング後にしっかりと撹拌(コンディショニング)を行い、
ミルク全体をツヤのある均一な質感に整えることで、模様が浮かびやすくなります。
Q3. スチームドミルクの適正温度は何度くらいですか?
A. 目安は60〜65℃です。
ピッチャーに手を添えて「少し熱くて触り続けられない」と感じる温度がちょうど良い状態です。
70℃を超えるとミルクの自然な甘みが失われ、泡も崩れやすくなるため注意しましょう。
Q4. どんな牛乳を使えばラテアートに向いていますか?
A. 成分無調整で、乳脂肪分3.5〜4.0%前後の牛乳がおすすめです。
脂肪分が低すぎると泡が安定しにくく、高すぎると重たい質感になりやすいため、
バランスの良い牛乳を選ぶことでツヤと甘みを引き出しやすくなります。
Q5. 家庭用エスプレッソマシンでもラテアートはできますか?
A. はい、可能です。
業務用に比べてスチーム圧は弱めですが、ミルクとピッチャーをしっかり冷やすことで調整できます。
最初は少量のミルクで練習し、音と質感の変化を意識すると上達が早くなります。
Q6. 練習におすすめの方法はありますか?
A. 冷水に少量の食器用洗剤を混ぜてスチーミングする練習がおすすめです。
泡立ちやノズル角度、音の感覚を安全かつ手軽に確認できます。
感覚をつかんでから牛乳で練習すると、失敗が減りやすくなります。
スチームドミルクの作り方と注ぐコツのまとめ
スチームドミルクは、ラテアートの完成度を大きく左右する重要な工程です。
泡が荒れる、ミルクが沈むといった失敗も、原因を理解し、正しいポイントを押さえれば確実に改善できます。
元カフェ店員として現場で経験を積み、現在もラテアートの研究を続ける中で感じるのは、
スチームドミルクはセンスではなく「再現できる技術」だということです。
冷たさの準備、空気を入れるタイミング、音と手の感覚、そして温度管理。
これらを意識するだけで、ミルクのツヤや泡のきめは驚くほど安定してきます。
最初は思い通りにいかなくても、失敗を重ねるたびに確実に感覚は身についていきます。
ツヤツヤでなめらかなスチームドミルクができた瞬間は、きっとコーヒーを淹れる時間がもっと楽しくなるはずです。
ぜひ今回紹介したポイントを意識しながら、あなただけの一杯を完成させてみてください。
その一杯が、ラテアート上達への大きな一歩になります☕✨
私はいつも同じリズムやタイミングで作れるように(ミルクではなく)冷水で練習していました。
一緒に頑張りましょう☕✨
✅ スチームドミルク&ラテアート練習用チェックリスト
以下は、実際の練習時に使える「スチームドミルク&ラテアート用チェックリスト」です。
毎回この順で確認することで、ミルクの質感が安定しやすくなります。
【準備編】スチーム前の確認
□ 牛乳は成分無調整で冷えている(3.5〜4.0%の脂肪分)
□ ピッチャーも冷蔵庫でしっかり冷やしておいた
□ スチームノズルの空ふかしをした(蒸気の水分を飛ばした)
【スチーミング編】ミルクの質感づくり
□ 「チリチリ…」という音で空気を入れた(約7秒)
□ ミルクの体積が1.2倍くらいに膨らんだ
□ ノズルを沈めて撹拌し、ミルクがぐるぐる回った
□ 表面にツヤがあり、泡が細かくなめらか
□ ピッチャーが「熱くて触れない」程度(約60〜65℃)で止めた
【注ぎ編】ラテアートの基本動作
□ カップを自分の方へ少し傾けた
□ 最初は高めの位置から細く注ぎ始めた
□ カップが半分くらいになったらピッチャーを近づけた
□ ピッチャーを左右に揺らして模様を広げた
□ 最後にピッチャーを持ち上げて、細く切るように注いだ
【振り返りメモ】
・今日のミルクのツヤは?(◎/○/△/×)
・泡の細かさは?(◎/○/△/×)
・模様は浮かんだ?(はい/いいえ)
・次回の目標は?




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