今回も介護職員初任者研修の資格取得に向けて学ばれている60代男性の体験談です。スクール8日目で実践3回目です。
介護職員初任者研修スクール8日目体験談
介護初任者研修の受講8回目。今回の実習は先週のテーマの続編となる「移動
・移乗に関連したこころとからだのしくみと自立に向けた介護②」である。
簡単に言うと「ベッド上の移動とベッドから車いすの移乗」である。
今回も前回と同じ先生である。やはりコロナウイルス対策のため全員マス
クをしている。生徒は男性3名、女性10名の計13名である。
介護の資格取得 ベッド上の移動とベッドから車いすの移乗
講義は、90分の授業を午前中2回、午後2回の計4回、360分行う。
1時限目の授業は、前回行った実習の復習である。
生徒が二人一組になって利用者役と介護者役に分かれて演じる。利用者役は、右片麻痺で軽度の失語症がみられ、自力での食事にこだわりがある佐藤梅子さん(85歳)という設定である。
ベッド上であおむけ(仰臥位)状態から横向き(側臥位)にし、ベッドの横に座る形(座位)にし、そこから車いすへ移動する。
その際、声掛けが一番重要である。前回の実習を思い出しながら、利用者役、介護者役をそれぞれ全員で行った。
「佐藤さん、こんにちは。ご気分はいかがですか?」
「食事の用意ができましたが、車いすに移れますか?」
「ベッドを高くしてよろしいでしょうか?」
こんな感じである。
そして2時限目は、先ほどの佐藤梅子さんを今度は
「車いすからベッドへ戻す方法」を教わった。
また佐藤梅子さんより動けない状態にある全介助の必要な利用者の
「べッドから車いすへの移動」、また「移動の仕方の様々なバリエーション」についても教わった。
介護職員初任者研修スクール ベッド上の移動とベッドから車いすの移乗
昼休みを挟んで、午後の3時限目は車いすの介助である。
車いすの種類や動かし方を一通り学んだ後、
部屋の奥から荷を運ぶ時に使う四角いパレット(台車)を先生と二人で部屋の中央へ引っ張り出して来た。
そしてこのパレット(台車) に車いすで乗ったり降りたりして段差の上がり下がりを練習した。
最後の4時限目は、杖をつく利用者と視覚障害者の介助方法である。
杖をつく利用者については、先ほどの佐藤梅子さんの介助である。
佐藤さんは右片麻痺があるので左手で杖を持つ。歩く際、地面に着地させる順番は、
左手の杖、
右脚(患側)、
左脚(健側)の3動作歩行である。
介助者は右側(患側)後方に位置し、右側の腕を支え、もう一方の手を腰に添えて体を支える。
そして左右の歩行を利用者に合わせて歩く。
先ほどのパレットの所へ行き、登り降りをするのだが、登りの時だけは、佐藤さんの着地の順番が変わる。
つまり、左手の杖、
左脚(健側)、右脚(患側)の順である。
↑
足の順番が変わる
これは、右脚(患側)では踏ん張っても、左脚(健側)を持ち上げられないないからだ。
最後に視覚障がい者の介助の際は、生徒の一方がアイマスクを付けて、もう
一方の生徒が介助者である。
介助者は視覚障害者の白杖を持つ手の反対に立ち、肘の少し上を握ってもらう。
この握ってもらう部分が声掛けと同時に大事なセンサーとなるのだ。
パレットに登る際、一度立ち止まってから介助者が先に登ると、視覚障害者は握った手を通して感覚でわかるのだ。
降りる時も同様に介助者が先である。以前、マラソンをやっていた時に視覚障害者の伴走をする練習をしたことがあるので、よく理解ができた。
介護の資格取得 ベッド上の移動とベッドから車いすの移乗のまとめ
前回、今回を通じて先生には、教科書的には勧められないんだけれどもという
前提の元、様々な技術も教わった。
例えば、利用者のズボンの腰あたりを持つ方法など、実践的かつボディメカニクス的に身体に安全なやり方である。
ただしそのやり方は、介護現場で必ずしも認められたやり方ではないのであくまでも参考である。
また、現在はあまり行われていないが、昔やっていた方法というのも参考までに見せて頂いた。
なんと生徒の中にその方法でやっている職場で働いている人もいた。
やはり、職場によって介護の方法が違うので、どんな方法でも柔軟に対応できることが必要だと改めて思った。
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