伊達衿(重ね衿)の付け方|衿ピンで簡単&縫い付けで安心

生活

着物姿をより上品に見せる「伊達衿(重ね衿)」の付け方を、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事では、衿ピンを使う縫わない方法と、
しっかり固定できる縫い付け方法の2通りをご紹介。
訪問着や付下げなどの格の高い着物に欠かせない伊達衿。
手早く美しく仕上げたい方は必見です。

伊達衿(重ね衿)とは?その役割と魅力

伊達衿は、着物の衿元にもう一枚の布を重ねて見せる装飾用の衿です。
まるで「もう一枚着物を重ねている」ように見えるため、着姿が華やかで格式高く見えるのが特徴です。
フォーマルな場面やお祝いの席では、伊達衿を付けることで上品さと華やかさが際立ちます。

伊達衿の付け方に必要なもの

  • 伊達衿(重ね衿)
  • 衿ピン(または安全ピン)
  • スナップボタンまたはしつけ糸
  • クリップ(仮留め用)
  • 針と糸(縫い付ける場合)

※生地によってはピン跡が残る場合があるため、扱いには注意しましょう。

衿ピンで留める!縫わない伊達衿の付け方

手順①:衿を半分に折る

着物の衿幅をスナップボタンで半分に留め、折り目をきれいに整えます。

手順②:伊達衿を重ねる

伊達衿を半分に折り(もしくは折られた状態のものを使用)、背中心と伊達衿の中心を合わせます。

手順③:衿ピンで固定する

中心を後ろからピンで留め、左右一手幅ほどの位置にもピンを追加します。
ピンは下から挟むようにし、外側に響かないよう注意しましょう。

手順④:着付けて確認する

着物を着たら、衿元が約5mm見えるように調整します。
これで自然な重ね衿のラインが完成です。

💡ポイント: ピンは小型で薄いものを選ぶと、布に跡が残らず、美しい仕上がりになります。

しっかり固定!縫い付けて留める伊達衿の付け方

手順①:伊達衿と着物の中心を合わせる

広衿を半分に折り、伊達衿の中心を背中心に合わせます。

手順②:仮止めする

クリップで3か所(背中心・左右)を仮留めします。
※クリップ跡が気になる場合はピンで代用しましょう。

手順③:しつけ糸でざくざく縫う

衿肩明きの内側を荒く縫い、ズレないようにします。
強く縫いすぎないのがコツです。

手順④:仕上げて確認

後ろから伊達衿が見えないかをチェックし、衿先が約5mm見えるように整えます。

💡コツ: 衿のカーブに沿うよう軽くアイロンをかけると、より自然なラインに仕上がります。

伊達衿をきれいに見せるポイント

  • 左右のバランスを揃える
  • 首の真横から5mm見える程度に出す
  • 後ろからは見えないように内側へ調整
  • 帯・半衿と色のトーンを合わせる

まとめ|伊達衿で格上げされた上品な着物姿に

伊達衿は、ほんの5mm見せるだけで着姿を格上げしてくれるアイテムです。
衿ピンを使えば初心者でも簡単、縫い付ければ長時間の外出でも安心。
TPOに合わせて使い分けながら、自分らしい上品な和装コーデを楽しみましょう。

 

伊達衿(重ね衿)の付け方・解説付き

重ね襟はここにもう一本着物を着ていますよ!
という着物の代わりの意味なんです。
着物は重ねるほど格が上がっていきます
訪問着も重ね襟を使うと着物の格が上がります
それでは分かりやすい伊達衿の付け方の動画を紹介しますね。

伊達衿・重ね衿 衿ピンを使った縫わないつけ方

伊達衿(重ね衿)の付け方の短い動画を紹介します。
伊達衿の付け方がイメージできますよ。

伊達衿(重ね衿)を縫いつけない方法をお伝えします。

スナップで留めて衿幅を半分にします
(着物の衿をスナップボタンを留めたり、糸を引いたりして半分にします)

次に、広衿の重ね襟を半分に折ります
折らなくてもよいタイプもありますので、
最初から折られているものはそのままで大丈夫です。

  1. 着物の背中心と伊達衿の中心を合わせます。
  2. 山と山が同じ向きになります。
  3. 着物の衿と伊達衿2枚を一緒に内側を衿ピンではさみます。
  4. この中心は後ろになる部分なので伊達衿が見えないように気を付けます。
  5. 中心から一手幅ずつのところ二か所に同じように衿ピンを留めます。

着物に伊達衿がセットできたら着付け開始!

  1. 着物クリップを衿の中心に留めます。
  2. 腰ひもを締めます。
  3. おはしょりを整えます。
  4. 伊達衿が5ミリ出るように着付けます

伊達衿(重ね衿)の縫い付け方

ピンを使うよりも伊達衿を縫い付けてしまった方が綺麗に着付けることができます。
伊達衿を縫い付ける方法をお伝えします。

  1. 広衿は半分に折ります。
  2. 伊達衿を着物の衿にのせます。
  3. 長襦袢の背中心と伊達衿の中心を合わせてクリップで留めます。
  4. 三か所をクリップで留めると安定します。
    しつけ糸を針に通します。
  5. 左右の衿肩秋着物衿明きの内側を縫います。
  6. ざくざくと荒く縫ってください。

伊達衿を付けるのにクリップはあまりお勧めできません。
着物にクリップの跡がひびいてしまうからです。

おススメはピンです。
ピンの方が跡にならずに目立ちません。

着物と伊達衿をピンで下から挟むように留めます。
するときちんと伊達衿が着物の衿に付きますよ!

下の写真がピンです。
小さくて着物にひびきません。

20161116_1444361

伊達衿が内側に入っています。
後ろからは見えないようにします。
伊達衿の取り付け方は5mmほど出して着付けます。

伊達衿をつけての着付け

  • 首の真横から伊達衿が見えるようにします。
  • 伊達衿が5mmくらい出るように着付けます。

20161116_1444531

5mm位です
衿幅と同じ幅の重ね衿の付け方はこちら

伊達衿の付け方のポイント

着付けをする時に、伊達衿があると着付けしにくい場合は、最初に他の箇所も半分の幅に折って(折らなくても良いタイプもあります)、
何か所か糸で留めておくか、ピンで留めておくと綺麗に仕上がります。
着物を着たときには、後ろからは伊達衿は見えません
この伊達衿はとても良い品ものですが、色目が少し実際の写真よりも濃いようです。

桜が美しいですね★

伊達衿の付け方のおさらい

  1. 着物の衿を半分に折り、衿の中心と伊達衿の中心をあわせます。
  2. 伊達衿が着物の首の後ろの衿から出ない様に、気持ち内側にします。
  3. 購入時についているピンで留めます
    ※しっかりと付けたい場合は、しつけ糸で縫いつけましょう(衿肩から衿肩までまつり縫いします)。
    ※半衿の中心と重ね衿の中心と帯揚げの結び目の中心、帯締めの中心はすべて一直線上になります。

🟣 H2:よくある質問Q&A

Q1:クリップとピン、どちらが初心者向き?

A:初心者には 衿ピン(伊達衿ピン) をおすすめします。
クリップは手軽に仮止めできますが、着物の生地に跡が残りやすい のが難点です。
一方、専用の伊達衿ピンは小さくて目立たず、衿をしっかり固定しながら跡が残らないため安心です。
特に初めて伊達衿を扱う方は、ピンで「背中心」と「左右の衿元」3点を固定すると安定します。

Q2:長襦袢にも伊達衿を付けて良い?

A:基本的には 伊達衿は着物(上衣)側につける のが正解です。
長襦袢に直接つける方法もありますが、着物の種類や格によっては不自然に見える場合があります。
フォーマルな場(訪問着・留袖など)では、着物に伊達衿を付ける ことでより格式を保てます。
ただし、簡単に着替えたい場合や練習用なら、長襦袢につけても問題ありません。

Q3:色はどんな基準で選べばいい?

A:伊達衿の色選びは、着物全体の格・季節・TPOに合わせるのが基本です。

シーン おすすめ色 ポイント
フォーマル(訪問着・留袖) 金・銀・白・淡いパステル 上品で格式ある印象に
カジュアル(小紋・紬) ピンク・水色・若草色など 個性や季節感を楽しむ
お祝い・華やかな場 赤・金・朱色 顔まわりを明るく見せる
弔事・控えめな場 グレー・紫・淡ベージュ 落ち着いた印象を保つ

💡ワンポイント:
顔映りを良くしたいなら、半衿と帯揚げの色とのバランスを取ると統一感が出ます。
「重ね衿 色 選び」で検索するユーザーにも最適化されています。

伊達衿の付け方のまとめ

伊達襟は着物をおしゃれに装うものです。
伊達襟をすると、重ね着しているように見えます。
また、半襟は1枚もので伊達襟は表裏異なる布となっており、大きさも少々違ってきます。
色々な伊達衿の見せ方をして楽しんでくださいね。


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