なんだかんだ言ってみんなしっかりとこの本を読んでいます。『カエルの楽園』あっさりと読めて面白いです。怖いです。
結末がわかってしまうくせに、それを信じたくない不思議な本です。童話みたいです。そもそもグリル童話も残酷な物語が多いですよね。
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『カエルの楽園』は読むとみんなが引っ掛かりを感じる本
百田尚樹さんってすごいなーこんなにはっきりわかる形ではなくて。
テーマは同じでも、もっと別の物語にできなかったのかって思います。
勇気があるというか。
みんなが物議を醸しだしてしまう本ということは、それだけインパクトがある本と言えますね。
日本って国全体が老いてきているのでしょうか
どうやら、この物語の中の、カエルの楽園の ”ナパージュ” は、日本らしいのです。
で、この本が掲げている問題が、日本の問題ばかりなんです。
その問題の一つが「少子化」です。
カエルの楽園では、オタマジャクシをあまり見かけません。
不思議に感じて、年老いたカエルに、よその国から来た主人公のカエル達が聞くと・・・。
「若いメスたちが卵を産まなくなったんじゃ」
少子化が進んできているって日本がゆっくりと弱ってきているってことなんですね。
カエルのローラ達は卵を産みたくありません。
だって、卵を産むのは損なことだと思っているからです。
子どもを育てるって大変なことですよね。
出産は昔は命がけでした。
昔の女性はよく頑張ったと思います。
医療も発達していない時代にだから産後のひだちが悪くて段々と弱っていくお母さんも多かったのです。
今は、出産の環境が良くなったのにも関わらず出生率が減ってきているのですよね。
日本に見立てたナパージュという国は、”国全体がゆっくり、静かに、老いていっている” そうです。
ローラの迷言集です。
ローラって優しくて面倒見が良いんですよ。でも、卵は産みたくないんです。
「そうね、多分生まないわ」
「だって大変なことばかりじゃない?卵を産んで何かいいことあるかしら?いいことがあればいくらでも生むわ」
「ナパージュのために卵を産めと言うの?」
「あなたも元老院たちと同じことを言うのね」
「あたしたちは卵を産むために生まれてきたんじゃないのよ。産むのも産まないのも、あたしたちの自由でしょ。あたしのお腹は元老院たちのお腹じゃないわ。そんなに産め産めと言うなら、元老院たちが産めばいいんだわ。産めるものならね」
「子どもを育てるのに、あたしたちばっかり大変な思いをするなんておかしいじゃない」
「それに、あたしたちはやらなきゃいけないことがたくさんあって、毎日本当に時間が足りないの。第一、卵を産むなら、まずは相手も見つけなきゃならないしね」
『カエルの楽園』百田尚樹 著 P.83-84より
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この本も読んでみたくなりますね^^
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『カエルの楽園』読了後のまとめ
カエルのローラにしたって子供たちのカエル達にしたって、ここまでおバカなのは変だと思うのですが、
せめて死ぬ間際には、気が付くのではないかと思うのですが。
ローラは散々いたぶられ続け、息も絶え絶えの状態で、
「大丈夫よ。ひどいことにはならないわ。だって、ナパージュには三戒があるんですもの」
って言っちゃうんです。これが彼女の最後の言葉です。いくらなんでもおかしいって気が付くでしょう!って思わず突っ込みました。日本、ここまでおバカではないですよね。
大丈夫よ。
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