燦という名の少年と家老の嫡男の伊月の物語です。『燦8 鷹の刃』が出て完結しました。人生を考えさせられるシリーズです。秋に物思いにふけりながら読んでみませんか。
『燦 1 風の刃』 あさのあつこ 著
最初からこの物語に引き込まれていきます。不思議な力を持つ少年が出てきます。
鷹を自由自在に操り身のこなしも鮮やかなんです。
まっすぐな目と心を持った少年達に、思わず感情移入してしまいます。
しかも強くて格好いいです。
あなたの心に新たな風が駆け抜けます。
『燦 2 光の刃 』あさのあつこ 著
舞台は江戸に移ります。光の剣というタイトルは、燦に似合います。
燦の名前の意味は、
太陽などが明るく光り輝くさま。彩りなどの鮮やかで美しいさま。
燦々と太陽が降り注ぐなんて表現もありますね。
燦は太陽、伊月はさしずめ月といったところでしょうか。燦が弟です。双子という設定です。
吉倉伊月:(よしくら いつき)燦のお兄さんです。二人は双子です。田鶴藩筆頭家老の嫡男です。田鶴藩主二男・圭寿の近習(側仕え)をいています。剣の腕が一流です。
清々しいほどに、圭寿(よしひさ)に一途に仕えます。そこが哀しく、素敵なんです。
燦(さん):神波の一族の生き残りです。16歳です。ここに紹介する3人もみんな16歳……です。伊月の双子の弟です。
鷹・フクロウを自在に操ります。神波では毒に慣れる訓練を受けてきたため、一般的な毒の量では効きにくい体質になっています。
考え方が雄大で、大きな人間なんだなぁ~と思わず憧れてしまいます。
圭寿(よしひさ)田鶴藩主の二男です。この物語ではいい味を出しています。とても上に立つ人とは思えない思考を持っています。
性格は、気まぐれで悪戯好きです。子供のころは、伊月と一緒に遊んでいました。主に悪戯です。
読み書きが好きです。夢を持っています。特技も・・・実は戯作者の薄ケ原鷹丸(すすがはらたかまる)なんです。
父の隠居、及び兄の急逝に伴い世継ぎとなるので、物語は不思議な方向に流れていきます。
燦・あさのあつこ著のまとめ
舞台は田鶴から江戸そして再び田鶴に変わります。
会いたい人に会うために、世の中を良くするために、歩いていきます。
「3 土の刃」
「4 炎の刃」
「5 氷の刃」
「6 花の刃」
「7 天の刃」と続きます。
最終巻は『燦 8鷹の刃』です。登場している女性たちも芯があって素敵な女性たちです。みんな運命に翻弄されながらも悩みながら、時には絶望をしながら懸命に生きています。伊月の育ての母にもジーンときます。
登場人物たちが、細かく丁寧に描かれているから、この物語はどんどん巻が進むごとに深くなっていくのですね。
燦の思い人の篠音。
伊月の思い人の於よう。
圭寿の思い人のお吉。
みんな美人です^^
この本はファンタジーなのでしょうか。歴史ものなのでしょうか。こんな生き方もあるのねーーと斧語りに思いを馳せながら読み進んだ物語です。
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